たばこの

ニコチンからの影響

タバコには数千もの有害物質があると言われていますが、代表的なものは、ニコチン、タール、一酸化炭素です。

今日はこの3つを中心に復習をしてみましょう。

ニコチンは、ナス科・アルカロイドの一種で神経毒性の強い「猛毒」です。

天然有機化合物にあたるのですが、これはレモンからとりだされるクエン酸、アヘンからとりだされるモルヒネと同様に、タバコの葉に含まれるひとつの成分です。

本来はフグやイモリが持つ防衛のための毒と同じで、タバコの葉も虫被害を避ける手段としてニコチン(毒)を持っています。

ニコチンの作用が強力なことから、毒物及び劇物取締法にも記載されて責任者がいないと扱うことが出来ない成分とされました。

その強力な力で血管を即座に収縮させるため、健康や美容に直接的な影響を及ぼします。

また、ニコチンは脳内でニコチン受容体と結びつき、快感を司るドーパミンを放出します。 この脳の状態が原因で、やがて依存症につながるやっかいな成分となっていくのです。

タールからの影響

タールとは単体の成分を指すのではなく、煙から、一酸化炭素やガス状の成分を除いた「ヤニ」と呼ばれるものです。

壁や歯を黄色く染めてしまうあの「ヤニ」です。

複合的な混合物をあらわすので、タールには他有害物質、発がん性物質など様々な物質が含まれることとなります。

含まれているタールの量というのは少なくても、継続的な喫煙によってどんどん肺にたまっていきます。

将来、がんなどの深刻な疾病リスクを高めるほか、肺機能を低下させ、気管支等に慢性の炎症を引き起す可能性が高まっていくのはこのためです。

もちろん煙の成分ですので、本人だけではなく副流煙による他の人への被害も同等となっていきます。

喫煙者が摂取するタールの正しい測定が出来ないこともあり、タバコに書かれている以上のタールを摂取しているとも言われています。

「タール」が添加された1つの成分ではなく、タバコの燃焼後の様々な物質をさすということは、タバコによって「タール」の内容物が異なるということを覚えておく必要がありそうですね。

一酸化炭素からの影響

一酸化炭素は、血流・血管に大きく作用します。

血液の主成分であるヘモグロビンは、酸素よりも一酸化炭素と優先的に結びついてしまうため、ヘモグロビンは酸素を運ぶことができません。

酸素を運びたいのに、一酸化炭素をむりやり運ばされることになったら、血液中は酸素不足になります。

大事な心臓の冠状動脈の動脈硬化が起こって血液を心臓に運べなくなる、血行不良による体調不良、内臓機能の低下など、血流・血管への影響は様々な症状をおこしていきます。

体内に運ばれた量を半分にするのに、3~4時間かかるのが一酸化炭素です。

ずっと酸素が不足すれば、身体機能に影響が出るのは必然のことですね。

製品としての添加物

タバコにはニコチンやタールといった成分が入っていて、身体によくないというのは何となく理解されたと思いますが、添加物について考えたことはありますでしょうか。

タバコの形を思い出してみましょう。

煙管等を使わずにタバコを吸うために、フィルターシガレットが生み出されました。

タバコの葉を刻んだもの、それを巻いてある紙、フィルター、チップペーパーのパーツで成り立っているのがシガレットです。

そして、タバコも商品ですので、「手軽にする」「売れるように」という先人たちの努力があります。

その技術発展の結果、たくさんの添加物が使用されるようになりました。

タバコの添加物が害だ!と食品添加物より危ない!とよく言われています。

逆に食品添加物にも使われているから大丈夫という意見もありますが、タバコは燃やして吸うことが問題です。

燃焼をさせると、添加した時には予想もしなかった化学反応が起こります。

その化学反応によって本来含まれていないはずの有害物質を吸うということになるのです。

品質を保つための葉の保湿剤、香料や保存料をはじめ、様々な添加物が入っていますが、

入っている成分との化学反応が、ニコチンの作用を強くする物質を生み出してしまうこともあります。 赤いウィンナーやお菓子を食べられない!という方は、少し考えてみた方がよいかもしれません。

まずは摂取しているものを知ろう

タバコに限った話ではないですが、常習的に同じものを必要以上に摂取しつづければ何かしら身体に不具合がおこります。

食品添加物の方が悪い、排気ガスの方が悪い、コーヒーと何が違うのか…と、色々な意見もあるでしょう。

長い人間の歴史が示しているように、タバコは他の嗜好品等とも比べて摂取量が多くなりがちな気がします。

タバコは、依存性が高いために無理にやめることも難しいです。

それは日々の習慣の中で喫煙がセットであり、ポケットで運べる手軽さがあり、どこでも売っている身近さがあるからなのかもしれません。

まずは普段吸い込んでいるタバコとは何なのか、身体的影響はどうなるのか、美容への影響はどう受けるのかということを知ってみましょう。

その上で、吸い続けるか否かを判断し、吸う場合は他の人のことを考えた吸い方をしたいですね。

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